アルコール依存症の家族のトラウマ。現場で接して分かったこと

 

どうも、こんにちは。
精神科作業療法士の大祐です。

 

私が勤務する病院には
アルコール専門治療簿病棟があります。

 

アルコール依存症の症状により
いろいろなものを無くした
体験をしている人が
本当に多くいます。

 

私は作業療法士として
当事者の方に治療として
関わることが多いのですが

 

酒が抜けてシラフの状態であれば
人当たりもよく
何でも真面目に取り組む人が
多くいます。

 

しかし、その中で
当事者の家族は
とてもしんどい思いを
していることが多いです。

 

話しを聞いていて
シラフで治療を受けている
当事者からは
全く想像できないほどの
変化があり
家族が恐怖を感じていることが
本当に多くあります。

 

その中でよく相談の中に
挙げられる出来事とについて
書いていこうと思います。

 

アルコール依存症の家族のトラウマ

当事者はよく
「今回は少し飲みすぎてしまった。
次からは断酒で頑張る」と言われることが
多いです。

 

しかし、実際に行動にうつし
断酒しようとする人は
それほど多くはありません。

 

そんな当事者を
一番近く見ている家族は
どんなことを感じているのでしょうか。
その一部をお伝えしますね。

 

できればもう退院してほしくない

この気持ちを持っている人が
どれだけの数いるでしょうか。

 

やっとの思いで入院してくれて
家族に少しばかりの平穏が
訪れます。

 

「家に帰るのが本当に楽になった」
「もう警察沙汰にならなくていい」
「近所に迷惑をかけなくてすむ」

 

本人の前では言えない気持ちが
溢れんばかりに出てきます。

 

家にいるときは
本当に腫れ物を触るように
関わっていたと言われます。

 

酒を飲めば大声を出し
暴言を吐き
文句を言い
時には暴力もある。

 

自分ではどうすることも出来ずに
泣いていたというという
非常に怖い体験をされた人も
たくさんいます。

 

こんな体験があれば
退院してほしくないという感情に
なることが痛いくらい伝わってきます。

 

家族を奴隷のように扱ってくる

酒を飲むと
まるで人が変わったように
ちょっとした出来事に
怒りを全面的にだして
怒声をあげたり
酒を買ってくるように強要する。

 

拒否をしても
大声で怒鳴って怖いので
仕方なく買いにいってしまう。

 

それが何日も続く。

 

家に本人がいるだけで
気が狂いそうになる。

 

しかし、離婚するなんて
怖くて言えない。

 

「まるで地獄のような日々だった」
と言われる人が想像以上に
多いことに驚きます。

 

話しを湾曲して理解している

アルコール専門病棟の治療は
3ヶ月で全ての治療プログラムが
終わるように作られています。

 

しかし、酒を辞める意識が
弱い人もいるので
こういう人にとっては
苦痛な時間であることが往々にして
あります。

 

早く退院の希望する人も
多くいるので
家族と相談ということになるのですが

 

家族が
「3ヶ月はしっかり治療受けて
帰ってきてほしい」本人に伝えると

 

本人は、医師や医療スタッフに
「家族がすぐに帰ってきて欲しいと
言った」
ということがよくあります。

 

帰ってきてほしいという言葉を
非常に湾曲して解釈している例です。

 

 

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言葉と行動が一致しないので信じられない

「もう酒はやめる」
「一滴も飲まない」
「入院中にしっかり勉強した」

 

と退院した直後に
本人の口からそう言われることが
あるのですが
3日ももたず再び酒に手を出し
泥酔し、暴れることがあります。

 

こういうことが何度もあるので
家族としては本人の言う言葉を
もう信じることができなくなっています。

 

まとめ

アルコール依存症の家族のトラウマということで
相談や体験談を記事にしてきました。

 

アルコール依存症は
家族も巻き込み本人のみならず
家族にも心理的なダメージを
受けます。

 

これをきっかけにうつ病になる
家族も多くいます。

 

アルコール依存症になる危険飲酒を
している人は100万人ほどいると
言われていますが
実際に診断を受け治療を受けているのは
4万人くらいだという統計があります。

 

残りの96万人の家族はもしかしたら
これ以上の苦しい思いをしてるかもしれません。

 

特に暴言、暴力を振るわれている人がいたら
すぐに警察に連絡してください。

 

暴力は実際に手を出す以外にも
モノを壊すという行為も入ります。

 

自分の身の安全の確保が最優先です。

 

そしてできれば
ぜひ、お住まいの近くにある
自助グループを探してみてください。

 

断酒会、AA、または病院が定期的にしている
家族教室というものがあります。

 

そこで
仲間を作っておくことがとても大切です。

 

一人ではどう対応していいか分からないことも
相談にのってくれることがたくさんありますよ。

 

病院に入院してほしいと願っても
アルコール依存症は否認の病気なので
自分から受診しようとはしないことが
多いです。

 

こういうときも
自助グループでは相談にのってくれます。

 

もちろん近くに
アルコール専門治療病院があるのなら
電話相談からも受け付けているので
ぜひ相談してほしいと思います。

 

又は市でも相談窓口があるところも
ありますので確認してみてください。

 

一人で悩むことが一番のリスクであり
病状を悪化させる要因でもあります。

 

一歩の行動が当事者も家族も救われる道になります。