アルコール依存症の自助グループ。誰にも相談出来ない時は?

こんにちは。
精神科作業療法士の大祐です。

 

本日はアルコール依存症の自助グループについて
書いていきますね。
アルコール依存症の治療の大きな役割を担うと
いわれている自助グループ。

自助グループは、共通の問題や障害を抱えた人々が、
互いに助け合い、問題を解決、回復していくことを目的とした
集まりのことです。

また、誰にも相談できずに苦しんでいたり
自分だけでは、問題に対処できなかったり家族が
悩んでいても自助グループは否定することなく
受け入れてくれ
話しを聞いてくれる場所でもあります。

依存症者やその家族、友人など様々な立場の人によって
大きな手助けとなっています。
抱えてる問題部、たくさんの種類の自助グループがあり、
全国各地の場所で回復や向けた
グループミーティングが開催されています。

 

自助グループの中には、本人だけでなく、
その家族や身近な周囲の人を対象にしているものもあるため、
関心のある人はぜひいちど足を運んでみてください。

たとえ依存症者本人が自助グループに参加していなくても、
まずは家族が参加する事は決して無駄ではありません。

家族が自助グループに参加して自らが回復していくことで、
本人の関係に変化が生じ、結果的に本人の回復に
影響与えることが非常に多いのです。

 

ただ、最初から自分に適した自助グループを見つけるのは
難しいかもしれません。まずは、自助グループの活動に
詳しい医師やカウンセラーなどの専門家と相談しながら、
現在の自分に合ったグループを見つけていくのが良いでしょう。

 

ここからは、アルコール依存症者のための2つ、
主な自助グループの紹介です。

 

アルコホーリクス、アノニマス(AA)

1935年にアメリカで誕生した、アルコール依存症者の自助グループです。
日本では1975年に活動が始まっています。

 

全日本断酒連盟

1963年に誕生した、アルコール依存症者の自助グループで、
全国で例会が開催されています。これは家族も参加できます。

 

自助グループの多くは、12ステップというプログラムを使い、
そのルールに基づいて運営されています。
グループの参加者は、それぞれが自分の体験を話し、
仲間の体験談に耳を傾けますが、ここで話された事は決して
外部に話してはならないという決まりがあります。

また人の話に一切の批判や意見を挟んではならないこと、
AAでは実名を名乗りたくなければ、ニックネームで呼び合う、
その人の社会的地位を脅かさないようにすることなど、
それぞれの自助グループを安全な場にするための
独自の工夫がなされています。

自助グループは12ステップを使っていると
お伝えしましたが具体的にこのステップについて
説明していきたいと思います。

 

12ステッププログラムとは何か

 

多くの自助グループは「12ステップ」と呼ばれるプログラムを使っています。
これはアルコール依存症者のためのアメリカの自助グループ(AA)の創始者たちが、
自分たちの回復過程の中で得られた様々な知恵を出し合い、
試行錯誤を重ねた末に完成した、
断酒の生活を身に付けるための12段階のプログラムのことです。

英訳されたものをそのまま書きますね。

1.私たちはアルコールに対し無力であり、
 思い通りに生きていけなくなっていたことを認めた。

2.自分を超えた大きな力が、
 私たちを健康な心戻してくれると信じるようになった

3.私たちの意思と生き方を、
 自分なりに理解した神の配慮に委ねる決意をした。

4.恐れずに、徹底して、
 自分自身の棚卸しを行い、それを表に作った

5.神に対し、自分に対し、そしてもう1人の人に対して、
 自分の過ちを本質をありのままに認めた。

6.こうした性格上の欠点全部を、
 神に取り除いてもらう準備が全て整った。

7.私たちの短所を取り除いてくださいと、
 謙虚に神に求めた

8.私たちが傷つけた全ての人の表作り、
 その人たち全員に進んで埋め合わせをしようとする気持ちになった

9.その人たちや他の人を傷つけない限り、
 機会あるたびに、その人たちに直接埋め合わせをした

10.自分自身の棚卸しを続け、
 間違った時は直ちにそれを認めた

11.祈りと黙想を通して、自分なりに理解した上との意識的な触れ合いを深め、
 神の意思を知ることと、それを実践する力だけを求める

12.それらのステップを得た結果、私たちは霊的に目覚め、
 このメッセージをアルコホーリクスに伝えそして
 たちの全てのことにこの原理を実行しようと努力した

 

このプログラムには、「神」「祈り」「霊的に」
などと言う言葉が出てきますが、
私は信仰や宗教活動とは関係はなく、依存症者に向けた
1つの教えとして解釈しています。

 

自分たちの飲酒問題が解決できたのは
個人の意志の力によるものではなく、
人間を超えた大きな力によるものであって、
その力の概念をどのように解釈するか、
何を大きな力とするかは個人の選択に任されており、
解釈は自由です。

 

ステップでは、断酒はゴールではなく、スタート地点と考えます。
アルコールを止める生活の中で最も大切なのは、
これまでをしなってきた社会人としての責任や信頼を徐々に取り戻し、
全人的に成長していくことです。

ですからあくまで断酒は長い回復の第一歩に過ぎないのです。

 

最初はアルコールを使わないで過ごせる日を1日でも長く伸ばすために、
そしてある程度、アルコールなし(素面で)過ごす事に成功したら、
今度はこれまでの過ちを正し、
新しい生き方を身に付けていくために、
自助グループは多くの知恵を与えてくれるのです。

 

まとめ

アルコール依存症の自助グループについて書いてきましたがどのグループも
「自分自身の無力を認める」と言う部分から始まっています。

 

最初はコントロールして上手に使えていたはずのアルコールに、
いつの間にか逆に支配されるようになり、
それでも何とかして使い続けようとした結果、
生活全体がめちゃくちゃになってしまい、
もう自分自身の力では安定した生活を取り戻すことができない
ということを潔く認めるのは非常に難しいことです。

 

これは、何も依存症の人に限ったことではないでしょう。

 

何かちょっとした問題が起こったとき、
自分自身の力でそのことに取り組み、
解決できたときに自信を感じるの人として自然なことであり、
逆に、ある問題に対して自分はなすすべがないと感じるときは、
自信をしなったり、挫折感や屈辱間を味わったりします。

 

人がこのような無力感をなるべく避けて通りたいと無意識に感じるのは、
ある意味自然なことです。
しかし、回復初期の依存症の人の場合、
その人全体が依存症という病気の影響を強く受け、
変化してしまっているので、自分だけの考え方や物事の判断に従って
問題を解決していくことが極めて困難な状況になっています。

だからこそ自分の無力を認め、

他の人に助けを求める気持ちになれることがとても重要なのです。