復職準備の方法。自宅療養中にするべき3つの練習とは?

うつ病治療
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どうも、こんにちは。
精神科作業療法士の大祐です。

 

リハビリ治療の中で

うつ病になってしまい
休職して治療を受けた方が

復職するための準備を
私は手伝うことがよくあります。

 

もちろん
個人で復職準備の方法は
違うのですが

基本的な復職準備の方法として
よく使っているやり方、考え方について
書いていこうと思います。

 

現在、復職を考えている人に
少しでも参考になれば嬉しいです。

 

病状改善と生活習慣の改善

復職準備にあたり、
治療を受けて病状改善することだけでは
ありません。生活習慣を整えることです。

 

特に、就寝時の時間が大切です。
復職しようと思っても出勤時間に間に合う
生活リズムが構築できていなければ、
復職することができません。

 

具体的に言いますと
休職中は朝8時に起床していました。

 

しかし通勤するとなると
交通事情により朝6時に起床しないと
職場に定時出勤できない場合は、
復職前に朝6時に起きる生活リズムに
慣れる必要があります。

 

朝2時間早く起きる事は非常に辛いので、
事前の練習が必要です。

 

特にうつ病治療には、睡眠の確保が欠かせませんので、
生活リズムを整えつつ、きちんと睡眠が
取れるようにしておくことです。

 

例えば、自宅療養中に、朝8時に起きていた人が
朝6時に起きる場合には
睡眠時間を削らずに就寝時間を
2時間早めにする必要があります。

 

このときは飲酒やカフェインの摂取については
控えることが重要です。
タバコも控えたほうが良いです。
特に夜の喫煙は厳禁です。

 

いずれも睡眠を浅くする原因となります。

 

生活リズム改善で考えると、
スマホやパソコン、タブレットなどの
情報端末の機器の使用にも気をつけましょう。

 

夜に使うとせっかく寝付きを良くして
眠れるような薬を飲んでいても、
効き目が悪くなる危険性が十分あります。

 

さらにネット上の情報を間に受け
薬を飲んだり飲まなかったりするのも
治療の長引かせる原因です。

 

余計な不安を抱えてしまえば、
回復までの期間が遅くなる可能性もあります。

 

疲れを取る練習をする

自宅療養した当初はまず
「疲れを取る練習」をするとことです。

 

規則正しい生活が大切と言われても
自宅療養一日目から、通勤していた時と同じように
過ごす事はなかなか難しいです。

 

うつ病になると
脳はかなり疲れていますので、
朝起きづらいことがよくあります。

 

最初のうちは朝は目覚まし時計をかけずに
自然に目が覚めるまで寝た方が良いです。

 

ただ朝7時から8時には家族に頼んで
カーテンをあけてもらう、
部屋の電灯つけて明るくしてもらう
工夫も大切です。

 

ここで起きる必要はありませんが
体に朝が来たことを認識させることで
リズムが整いやすくなっていきます。

 

同居の家族がいなければ寝る前に
カーテンを少し分けて、朝カーテンの隙間から
外の光が差し込むようにするだけでも
効果があります。

 

人間は寝ていても、明るい部屋で寝ていれば、
脳は日中であることが認識できるので、
病状の改善とともに睡眠リズムも
整いやすくなります。

 

そのため遮光カーテンを使って1日
暗い部屋で寝ないことも工夫の一つです。

 

自宅療養して最初の1ヶ月ぐらいは
昼まで寝ることが多いと思います。
若い人ですと夕方まで寝ているかもしれません。

 

しかし回復傾向になってくると、
自然に朝早く起きて来ますので安心してください。

 

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体力をつける練習

この時期になると、体の高さや気分の落ち込み
やる気の低下などの症状がかなり楽になってくるので
復職できそうと思いがちです。

 

しかし体力をつける準備なく復職すると、
1年以内に再び病気悪化させて休職することが多くなります。

 

そうならないように体力作りは重要です。

 

平日夜10時ぐらいに寝て、朝6時から7時に起き
掃除や買い物などの家事をしても、
日中の眠気は出にくくなりその状態が

1ヶ月以上継続するなら
復職しても大丈夫なように
体を体力をつける練習をします。

 

その際に繰り返しになるのですが、
運動量ではなく継続してできるか
どうかに注目してみて下さい。

 

一週間に1回一時間歩くより
毎日5分だけ散歩するくらいから
始めます。

 

自分の体調を毎日確認し
自分の体調に見合った生活を
することが大事です。

 

まとめ

復職準備の方法について
書いてきました。

 

病状の改善につい考えが偏りがちですが
生活リズムと適度な運動が重要です。

 

病状の悪化は
生活リズムの乱れと脳疲労と体の疲労の
バランスの悪さも関係します。

 

頭の中はいろんなことを考えすぎているので
疲労がたまっているのですが
体はそれほど動かしていないので
肉体としての疲労とバランスが崩れます。

 

防ぐためにも
生活リズムを整えた上
適度な運動をすることで
脳疲労の回復を繋がります。

 

そして適度な肉体疲労が
心身のバランスを整えていきます。

 

肉体疲労があることで
より睡眠も安定してくるので
復職準備にはこういう段階を踏みながら
進めることが大切です。

 

これは焦ってもすぐには
身につきません。

 

習慣にするためには
一定の時間を必要とします。

 

うつ病は「心の風邪」とよく
表現されますが
あれは嘘だと思っています。

 

うつ病は「心の骨折」です。
それくらいうつ病は重症ですよ。

 

少し寝たら治る風邪とは
全く違います。

 

骨折は最低でも2〜3ヶ月は
治療を必要としますよね。

 

そのくらい時間かけて
準備していくことです。

 

うつ病も焦っても回復はしません。

 

ゆっくり時間をかけて
心身のバランスと生活リズムを
整えていく。

これが復職準備の方法の最善策だと
考えています。