うつ病は治りかけが怖い。専門家が最も恐れるタイミングです

 

どうも、精神科作業療法士の大祐です。

 

うつ病という病気の
一番怖いタイミングというか時期を
知っていますか?

 

それは治りかけのタイミングです。

 

もっと詳しく言うと
病状が回復してくる段階ですね。

薬を飲んで休息をとって、自分自身も見つめ直して…。

少しずつ良くなってきたうつ病。
ここまで回復してきたら1人でも大丈夫。

と治療を疎かにしてしまう人が意外にたくさんいます。

うつ病の治りかけって実はとても怖いです。

風邪でもなんでもそうですが
完治してない状態で薬を飲むのをやめてしまったり
生活をだらけてしまったりすると
治るどころか再燃する可能性が非常に高いです。

 

うつ病になった原因に直面するリスク

まずうつ病の治りかけでよくあるケースは
もう大丈夫だと思って
うつ病になってしまった原因と直面することです。

 

大丈夫、立ち向かおう、と思って直面したとしても
うつ病が完治したわけではありません。

原因がいざ目の前に立ちはばかってしまうと
途端に何も出来なくなってしまうのです。

 

ましてや原因が人間関係だった場合。

その原因となってしまった
相手と対面するだけで緊張や不安が蘇り
うつ病がぶり返してしまうこともあります。

 

ですので、自分達が思っている以上に
うつ病は繊細で、治すことが難しい
病気であることを忘れないでほしいです。

 

原因に立ち向かうことは非常に素晴らしいことです。

しかし、主治医に「もう大丈夫」と
言われるまでは自分の身を保身することも大切です。

 

すぐに復学・復職するリスク

治りかけだからといって
学校や職場に急に戻ってしまうケースもあります。

原因が何にせよ、心を落ち着かせる為
休ませるために休んでいたのに
急に学校や職場に行ってしまうと
ものすごく疲れてしまいます。

 

ブランクがあるスポーツを準備運動無しに
急に行うと肉離れを起こすように
休ませていた体を急に動かしても

心は逆に傷付いてしまう可能性があります。

 

行かなきゃいけない、という責任感や
元気なのに休んでいる、という罪悪感から
そういった行動に出てしまうのかもしれません。

 

しかし、うつ病は寛解していません。
復帰した瞬間の同期の態度一つでまた
抑うつ症状が出てしまうかもしれません。

 

今自分は療養中であること。
休むことが必要であること。

 

それを忘れてはいけません。

 

責任感はきちんと持ったまま
「元気になって戻ったら少しずつ取り込もう」と
いったような前向きな気持ちを持ち
うつ病の回復に徹することが必要です。

 

自己判断で薬を中断するリスク

そして、治りかけの状態で
薬をやめてしまうケースもあります。

継続的に続けてきた抗うつ剤をやめてしまった時
反動はあなたが想像する以上に大きいものです。

 

早ければ翌日にはうつ病は悪化してしまいます。

抗うつ剤は主治医が計算して処方しているもので
徐々に薬自体の量を減らしたり調整して出してくれています。

 

「この薬を飲んでね」の大前提は
薬を飲みきることです。

 

風邪でもよくありますよね。もう大丈夫!
と思って1週間分の薬を3日で辞めてしまい
ぶり返してしまうこと。

 

うつ病も一緒で、出された薬を飲みきらないことにより
理由のわからない不安や緊張が彷彿します。

 

そして結局頓服薬を飲んでしまう。
ということがあるのです。
ですから薬はキチンと飲み切りましょう。

 

面倒になってしまうこともありますが
自分の為、うつ病の寛解のためです。

 

 

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希死念慮が高まるリスク

うつ病の回復段階にあると
少しずつ現実を見られるようになっていきます。

 

体も比較的動きやすくなりますし
気持ちも幾分楽になったような気持ちになります。

 

しかし、それでもうつ病の症状により
ネガティブ感情に偏った
受け止め方をしてしまう状態でもあり

 

「自分なんかこの世にいないほうがいい」
「生きている価値が全くない」
「みんなに迷惑をかけてしまっている」

 

という感情が心の中を支配してしまい
絶望にくれることがあります。

 

うつ病の回復段階にあると
鉛のように重かった体が少し楽になっていることもあり
自殺という一番怖い行動を
起こしやすい時期でもあります。

 

これが一番うつ病で怖いリスクです。

 

まとめ

うつ病は治りかけが怖いというテーマで
患者さんに見られるありがちな
行動のリスクについて挙げてきました。

うつ病の治りかけに軽い気持ちで向き合っていると
逆に苦しい思いをしてしまうことがあります。

寛解するまではうつ病を甘くみてはいけません。

うつ病は脳の病気です。

傷も目には見えない為
自分自身でもどれくらい傷が癒えているのか
確認することが出来ません。

 

ですから、自分から見ても近しい人から見ても主治医から見ても
「よくなったな」となるまでは油断をしてはいけません。

 

寛解してきた後でそのときを振り返ると
「なんで、あの時死にたいと思ったのだろう。」
「なんで、生きている価値がないと思ったのだろう。」

と不思議に思ったという声もよく聞かれます。

 

うつ病は本人すら意図しないくらいの
ネガティブな感情になりやすい病気とも言えます。

 

根気強く立ち向かわなければうつ病は寛解しないのです。
治りかけで気が抜けてしまうのは悪いことではありません。

ですが治療に焦りは禁物です。

 

体と心のバランスを整える時間だと思って
しっかり時間をかけて治療にあたることが
なによりも重要なことです。