アルコール依存症の症状とは?専門病棟での体験を伝えます。

どうも、こんにちは。
精神科作業療法士の大祐です。
本日はアルコール依存症の病状について専門病棟で勤務していた
経験から感じていること、勉強したこと、
実際に患者さんと触れ合って感じたことを書いていこうと思います。

 

あなたは節度ある適度な飲酒量と言うのをどのくらいかご存知でしょうか?

 

これは1日平均アルコール量20グラムと言われています。
わかりやすくお酒の量で説明すると、日本酒1合または
ビール500ミリリットルとなります。
そして休肝日を2日設けると言う量です。

 

次に健康に悪いお酒の量(生活習慣病のリスクを高める飲酒量)に
ついては男性で1日40グラム以上、女性で20グラム以上と言われています。
お酒の量で説明すると、日本酒2合またはビール1リットルとなります。

 

そして多量飲酒危険な飲酒と言われている量は
1日平均60グラム以上。酒は日本酒3合、ビール1.5リットルとなります。

アルコール依存症には段階があり、
まず最初に適正飲酒から始まり徐々に
危険な飲酒、問題飲酒、最後にアルコール依存症と進んでいきます。

 

ここでアルコール依存症はどんな病気か?
ということについて触れていきます。

診断基準はたくさんあるのですが、ここでは
簡単に2つだけ押さえておいてもらえたら十分だと思います。

 

①「飲酒のコントロール」ができない病気
② 連続飲酒と離脱症状が特徴

①の飲酒のコントロールとはですが
飲酒のコントロールの三要素として

飲み始めるタイミング
飲む量や飲酒する時間、
飲酒を終わらせるタイミング

飲酒のコントロールを失うと
上記の3つが自分で思い通りにできなくなります。

例えばですが
朝から飲んでしまい、
1日中飲んでしまう
ここまでにしておこうと思っても全くできない
などです。

 

続いて連続飲酒の特徴ですが
1日の多くの時間を飲酒する。
または酒を覚ますのに費やす
そして
飲酒が中心の生活になる。

それが数日間から週にわたって続いてしまうと
連続飲酒と呼ばれます。
例えば食べれない、体が思うように動かない、
仕事に行けない、日常生活ができないなどです。

離脱症状とは毎日大量のアルコールを飲み続けると
体はアルコールが体内にある方が正常と勘違いしてしまいます。
そこからアルコールが体から抜けると体が異変を起こし、
手が震える汗をかく心臓がドキドキする幻覚を見ると言う
離脱症状が起こります。そしてこの症状は飲酒すると消えます。

 

ではどうして飲酒のコントロールができなくなるのでしょうか?

 

これは根性の問題や意思が弱いからなる
病気ではありませんのでしっかり覚えておいてください。

まず依存症になる人は、脳内報酬型がうまく働いていない
と言われています。脳内報酬型とは喜び楽しみを感じる中枢で
依存症の人は脳内報酬系になったら働きに変化が起きています。

 

アルコールも脳内報酬型に働きかけてドーパミンを出させます。
アルコール依存症の人は、アルコールが脳内報酬型を
コントロールできずどうしても制御を欠いてしまいます。

 

ある時点から飲んで楽しいと言う感覚がなくなっていき、
そのかわりお酒が抜けたときの不快な感覚を消すためにというように
飲む目的が置き換わっていくとされています。
不快な感覚とは離脱の軽症状態やイライラ感です。

 

次第に不快な感覚を消すための飲酒の効果ももなくなってきて
お酒を飲んでも不快は消えないが飲まないともっと不快だから
飲み続けると言う心理状態になっていき、
不快感を緩和し続けることを目的に飲酒の頻度が
際限なく増えていくのも特徴です。

 

ではなぜこのような状況を作り出すものは何なのかですが、

1.もともとの体質.遺伝による
2.飲酒の習慣が多ければ多いほど脳内報酬型が酒の強い刺激で
コントロールされる酒以外の小さな刺激では喜びを感じられなくなる。

 

そしてもう一つは大半の人が苦痛を消さざるを得ない
他の理由があるとされています。
例えばうつ病不安障害などの精神病、心の傷、
痛みなど身体の疾患などを抱えています。
これらの理由の不快感の緩和をするために
飲酒し続け制御困難になることもあります。

 

依存症の本質は、苦痛に対して飲酒しても辛いが、
飲酒してないよりはマシだから飲酒する。
つまり不快感や辛さの緩和が本質であると言われています。

 

アルコール依存症者の心の中は、不快感や苦痛を抱えていて
薬のようにお酒を使うことで何とかそれに対処している。
そして常に強い飲酒欲求戦っている。

 

想像してみてください。
アルコール依存症者はアルコールが不快感を消す唯一のものであり
そして生活の中で1番大切で必要なものと考えています。
皆さんの生活で1番大切にしているもの頭に浮かべてみましょう。
ものでも趣味でも何か活動でもそれをなくさなければいけない
としたらどんな風に感じますか代わりに何をしますか?

 

まとめ

アルコール依存症の病状やその特徴について書いてきました。
アルコール依存症の方はお酒はやめたくても、
やめられない状況にいます。
お酒による様々な問題が起きていて家族からは叱責されなじられ脅かされ泣かれる。
そして何より本人の自尊心がかなり低下していることがほとんどです。